社長メッセージ
私たちと藤枝を盛り上げていきましょう
~地域ネットワークが創る、私たちの未来~
「便利な社会は幸せなのか」
昭和から平成へと元号が変わり30年。さらに新たな時代に移ろうとしている今、地域の中小企業を取り巻く環境も大きく変わりました。
ここ数年をみても、若者を中心とする働き手の急速な減少や外国人労働者の急増、女性の社会進出を促す働き方改革、ブラック企業に対する社会の厳しい視線など、これまで私たちが考えもしなかった、あるいは予想はしていたものの、思った以上に早く現実化してしまったと思われるできごとは枚挙にいとまがありません。
こうした社会の大きな流れの原動力となっているのが、言わずと知れたICTです。今やネットショッピングは当たり前。ネットビジネスは時代の寵児となり、急成長を続ける宅配業界は人手不足が深刻化し、巨額な利益を得たIT企業の社長がプライベートジェットで世界を飛び回る時代になりました。でも光があれば陰もあります。ネットに乗り遅れた個人商店では買い物をする人が激減。ただでさえ高齢化と跡継ぎ不足で崩壊寸前だった全国各地の商店街は、あっという間にシャッター通りになってしまいました。
ネットを自在に使いこなし、クルマでどこにでも行ける若い世代には大変便利な世の中ですが、子育て中の人たちや高齢者の方々には果たして住みよい社会といえるでしょうか。
高齢者の一人住まいが多くなった昨今、お隣同士のコミュニケーションも滞りがちです。なにか事件があるたびにテレビで「顔を合わせる程度で話をしたことがない」と話す近所の住人がいかに多いことか。情報はあふれかえっているのに、お隣に住んでいる人のこと、自分の住んでいる地域のことはあまり知らない。それが現実なのです。
「一軒一軒手配りだからできること」
私たちは新聞を配達しています。藤枝の地に開業して80年、一軒一軒手配りで毎日毎日朝と夕方、決まったルートを走って、お客様に新聞をお届けしています。最近は消費者の新聞離れをよく耳にします。確かに新聞は紙媒体なので、リアルタイムにいつでも見ることができるネットメディアと比べると情報の鮮度は見劣りがするかも知れません。しかし毎日決まった時間にお客様を訪問して、手渡しで商品(ここでは情報)を届ける。そんなビジネスは新聞販売以外にはおそらくないでしょう。
私たちは、長年築き上げてきた新聞の宅配ネットワークを、地域の課題解決のために生かせないかと早くから考えてきました。それを実際に行動に移したのが、2005年に立ち上げた、新聞販売店と購読者、障がい者が一緒になって地域の森再生に取り組むプロジェクトです。現在ではお客様の5割の方にリサイクルサポーターとしてご登録いただいています。2012年には大型金属や小型家電など資源の回収サービスを、さらに2014年には、一人暮らし高齢者の見守り声かけサービスも開始。地域の犯罪防止のため、配達バイクなどすべての車両にドライブレコーダーを取り付けるなど、地域の人たちの困りごとを自分たちの課題としてとらえ、できることから具体的な行動に移してきました。
長年にわたり地道に積み上げてきた新聞宅配をベースとした「地域ネットワーク」という財産。それをどう生かしていくか、それはこれからの藤枝江﨑グループを担うあなた次第です。新聞はもとより、リアルタイムにピンポイントで宣伝告知ができるオリコミ広告、新聞購読者のための生活情報紙「むるぶ」、さらには地域に密着した生活情報誌「ふじえ~ら」、生活に潤いを与えるカルチャーセンターなど、多彩な事業を展開している藤枝江﨑グループ。
私たちはもっともっと地域に必要な存在になりたい。ぜひ私たちと一緒に、藤枝を盛り上げていきましょう!
代表取締役 江﨑 晴城